薬剤師2年目でも転職はできるのか?メリットやリスクをあわせて解説
薬剤師は、就職2年目でも転職できるのでしょうか。ここでは、薬剤師は2年目でも転職しやすいのかどうかを解説するとともに、2年目で転職するメリット・デメリットを併せて紹介しています。薬剤師2年目で転職を目指している方や今の職場に満足していない方は、ぜひチェックしてください。
薬剤師2年目で転職できる?
薬剤師は国家資格が必要
薬剤師は国家資格が必要な職種です。そのため、他の職種よりも転職しやすいといえます。国家資格を取得している人材が限られており、資格が不要な職種よりも競争率が低いためです。社会人2年目で転職しようとすると、転職活動の際、アピールできる実績やスキルを持っていることはあまりありませんが、薬剤師であれば、国家資格を保有していること自体が1つの強みとなります。このため、薬剤師は他の職種と比べ、2年目での転職はしやすいといえるのです。
人手不足
薬剤師はまた人手不足が続いている環境ですので、人手の足りないところほど薬剤師2年目でも転職しやすい状況です。人手不足の職場では、経験年数にこだわらずに採用しているところもあります。需要に対して供給が少ないことから、薬剤師は2年目であっても転職しやすい職種であるといえます。
2年目で転職するメリット
第二新卒として転職できる
第二新卒とは、新卒で就職後、1~3年の間に離職し、転職活動をしている若手求職者のことを指します。薬剤師に限らず、社会人2年目の転職は「第二新卒枠」として扱われることが多いです。2年目の薬剤師の採用は、企業側にも次のようなメリットがあります。
- 新卒のように最初から教育する必要がない
- 若くて柔軟性があり吸収しやすい
- 年収の高いベテランよりも安く雇用できる
- 経験が長い者と比較して新しい環境に馴染みやすい
こうしたことから、第二新卒枠でも採用される可能性は十分にあります。
求めている環境が具体的になっている
初めて就職活動をした学生時代よりも、社会人の経験を積んだ2年目の方が、職場に対して求めるものも明確で具体的になっている可能性が高いです。たとえば年収や休みの取りやすさ、職場の規模や仕事内容など、学生時代に就職活動をしていた頃に思い描いていた環境とは異なった現実を感じていることもあるかもしれません。
そのような経験を踏まえて、社会人2年目では、自分が求めている環境がより具体的になっているはずです。求める環境が具体的になっていれば、自分に合った職場を選びやすくなります。
年収アップが見込める
転職したことにより、年収が上がる場合もあります。同じような仕事内容でも、職場によって年収の設定は異なり、また人手不足が深刻な地域で年収が高くなりやすいです。職種によっても平均年収は異なります。一般的には、ドラッグストアに転職する場合、年収アップは期待できますが、昇給率はあまり高くない傾向にあるようです。一方、製薬会社では、初任給はあまり期待できませんが、昇給率は高い傾向にあるようです。
2年目で転職するデメリット
新卒向けの研修を受けられない可能性がある
多くの企業や病院などでは、薬剤師としての長期的なキャリア育成を目的に、新卒研修以外にもフォローアップ研修など、さまざまな研修が用意されていますが、第二新卒枠で転職をする場合、雇用側は、社会人としての基本は身につけていると判断しますので、新卒向けの研修を受けられないおそれがあります。現職で研修を受けていない場合は、面接時にそのことを伝えておくべきでしょう。
すぐ辞めてしまわないか疑われる恐れがある
一般的に、同じ職場で最低3年は働いた方が良い、という考え方が浸透しています。就職2年目で転職活動をしていると、「またすぐ辞めてしまわないか」と疑われる恐れがあります。まして、転職理由が、職場への不満からくるものであると、採用されにくくなります。面接官を納得させられる前向きな志望動機が必要になります。
転職を繰り返すとキャリアプランに影響がでる
2年目の転職自体には影響はありませんが、転職を繰り返していると、長続きしない印象が強くなってしまいます。そうなると、今後のキャリアプランに影響が出るおそれがあります。過去の職歴がマイナスイメージとなり、本当に働きたかった企業に採用されなくなるリスクも生じます。
2年目転職に動く前に明確にすべきポイント
今退職すべきか退職理由を明確にする
2年目の転職では、採用担当者の多くは、採用してもまたすぐに辞めないか心配します。採用面接の際、なぜ2年目で転職をするのか詳しく聞かれる可能性もあります。その際、退職理由があいまいでは、また転職してしまうのではないかと疑われてしまうため、退職理由は明確にしておく必要があります。
また、退職理由が職場の人間関係などのネガティブな理由の場合、面接官にストレートに伝えてしまうと印象が悪くなりますので、ポジティブな退職理由を用意しておくことをおすすめします。
自分が求める転職先の基準を明確にする
転職にあたっては、自分が求める転職先の基準を明確にすることも重要です。特に2年目の転職活動では、自分は経験が浅いから、と遠慮して通常よりも悪い条件で雇用契約を結んでしまいがちといわれています。再度の転職となってしまわないように、求める基準以下の条件を受け入れないよう、気持ちを強く持つことが必要です。
転職に成功した知人やキャリアアドバイザーの意見を参考にする
薬剤師2年目の転職は、それほど難しいことではありませんが、不必要な転職がキャリアプランに影響をおよぼす恐れもあるため、慎重に行う必要があります。経験が浅いうちは、自らの置かれている環境や雇用条件を客観的に判断することが難しいため、相談できる相手を見つけましょう。
転職に成功した知人が居たら、成功談などを聞くと参考にできますが、そのような人が周りに居なければ、キャリアアドバイザーに意見を聞いたり、薬剤師専門転職サイトを利用する方法もあります。